福島県の郷土料理

—

いか人参

「いか人参（にんじん）」は、福島県の中通り地方を中心に作られている郷土料理。

主な材料はスルメイカとニンジンで、千切りにしたニンジンと細く切ったスルメを、醤油、みりん、酒などの調味液に漬け込んで作られる。

お正月料理や冬の常備菜として広く食べられており、シンプルな材料ながら、スルメの旨味とニンジンの甘みが調和し、ご飯のおかずや酒の肴としてかかせない。家庭ごとに味付けや材料に少しずつ違いがあり、昆布を加えたり、唐辛子を入れて辛味をつけることもある。

感想(192件)

ホッキ飯

ホッキ飯（ほっきめし）は、福島県の浜通り地方の郷土料理。

ホッキ貝をスライスし、醤油、酒、みりんなどで味付けした出汁とともにご飯と一緒に炊き上げる。ぷりっとした食感と濃厚な旨味が特徴で、貝の出汁がご飯にしっかりと染み込み、噛むほどに豊かな風味が広がっていく。

もともとは相馬市やいわき市などの漁師たちが、新鮮なホッキ貝を手早く調理して食べたのが始まりとされる。冬から春にかけてが旬で、現在では家庭料理としてだけでなく、道の駅や食事処などでも食べることができる。

感想(44件)

こづゆ

こづゆは、福島県会津地方の郷土料理。

主な材料は、干し椎茸、干しエビ、昆布、山菜（ゼンマイやワラビなど）、豆腐、里芋、ニンジンなど。これらの乾物を水で戻し、出汁とともに煮込むことで、素材の旨味が凝縮された深い味わいが生まれる。

具は7種類か9種類にすると縁起が良いとされ、会津塗の大平という椀に盛られ、さらに手塩皿という朱塗りの小皿に取り分ける。

年末年始や祝い事の席で食されることが多く、透明感のあるスープに色とりどりの具材が浮かぶ様子は、宝石のように美しく食卓を華やかに彩る。

コメント